盛岡市、小型家電の回収ボックス49か所に設置

盛岡市は今月から、携帯電話やデジタルカメラなどの小型家電を回収し、貴金属を取り出す資源リサイクルの社会実験を始めた。



これまで小型家電は多くが不燃ごみとして処理されてきたが、ごみの排出量削減や、リサイクルビジネス振興につながると期待されている。

 実験は環境省が実施するモデル事業の一環で、東日本大震災で被災した東北地方を対象に、小型家電のリサイクルシステムを構築し、経済の活性化や雇用創出を図ることを目的にしている。


期間は来年3月末までの半年間で、いずれも公募で採択された盛岡市秋田県の全市町村、福島県の5町村などが参加している。


 盛岡市では市の公共施設やスーパーなど計49カ所に緑色の回収ボックスを設置。


【対象とされる小型家電】
・縦15センチ×横25センチのボックスの入り口を通過する大きさのもの
・25種類の指定された家電であること



あらかじめ電池類は取り外し、個人情報が記録されている場合は消去しておく必要がある。ボックスは中身を勝手に取り出せない構造になっており、
万が一、機器に個人情報が残っていても、悪用されないよう工夫しているという。

 集めた家電は一関市の業者が解体、選別し、その後秋田県小坂町の金属精錬所で鉄や銅、レアメタルなどを回収する。盛岡市の担当者は「貴金属の再利用は技術や費用の面からまだ進んでいないが、まとまった量の家電を回収できるようになれば事業者も増え、将来ビジネスとして成長する可能性がある」と話している。