カキの殻をリサイクル

福岡県糸島で「焼きカキ」を販売する小屋から出るカキの殻を、農地に役立つ有機石灰として再利用する取り組みが、JA糸島を中心に始まった。各カキ小屋から、石灰製造業者が回収して製品化し、それをJA糸島が販売するという。

糸島のカキの殻はこれまでほとんどゴミ焼却場などで処分されていたが、有効利用できるようになった。

 糸島には、約20店のカキ小屋があり、年間約120トンのカキが消費されている。殻の一部は魚礁の資材として利用されてはいるが、ほとんどは処理業者が有料で、ゴミ焼却場に運搬していた。

 こうした中、JA糸島が経営する農園芸資材販売店「アグリ店」(志摩町)が、広島県から仕入れているカキの殻の有機石灰に着目し地元糸島のカキの殻でも作れないかと検討、3年前から実際にカキ小屋から殻の提供を受けて有機石灰を手作りし、畑で品質を確かめてきた。

 

 各カキ小屋は11月から、カキの殻に割りばしなどが混入しないように分別する。同社が1トン当たり3千円で買い取って回収し製品化する。

 販売はJA糸島が担当し、来年1月中旬からアグリ店で売り出す予定。名称は「シーライム」。糸島ブランドのマークを付け、価格は20キロで500円前後。カキ殻の有機石灰はカルシウムやミネラルが豊富で、畑の土をやわらかくするという結果が出ている。

リサイクルショップ 鹿児島